gallery360  

ローレンス・ウィナー Lawrence Weiner

1942年 ニューヨーク生まれ
60年代半ばから活動を開始。当初はアースワーク的な作品を制作していたが、1969年、言語を自身の作品の素材に選び、ステートメントを発表。以後の活動は言語を唯一のメディアとして発表を続けている。コンセプチュアル・アートの第一人者として、USAはもとより、ヨーロッパでも高い評価を受けるアーティストである。
そのウィナーが日本に初来日したのは1996年の夏だった。同世代のアーティストたちが早い時期から日本に来日していたのに比べて、遅い訪問となった分、日本と東京への興味は大きく、普通の人々の日常を熱心に観察していた姿を思い出す。建築家のライトが日本訪問で劇的な変化を遂げたことを自身で確かめようと、一週間あまりの滞在中東京の様々な場所を訪れた。
360°とは1992年にマルチプルを制作したことを切っ掛けに、活動を開始。現在迄マルチプル 5作品を制作した。また2000年には、10年間の活動記録を掌サイズの写真集にまとめた。撮影はウィナーのニューヨークのスタジオ兼自宅で行われ、若木信吾氏が撮影を担当。スタジオはもちろんのこと、オープンな人柄のウィナーは、ベットルームやクローゼットまで撮影を許可。ウィナーの日常風景がベースとなった写真集の中に、360°との展覧会記録やマルチプルを挿入した編集で、生活の中にアートが日常のように存在するべきと考える彼の姿勢がよく表された写真集である。



Copyright (C) GALLERY 360 DEGREES, All Rights Reserved.